ニーハオ!
台北人/Taipeijinです。
古い街並みや町屋、そして今もリノベーションされて大切に使われている建築物の見学が大好きです。
以前より台湾の伝統的な老街の建物と京都の町屋は似ているのではないかという疑問がありました。
台湾の迪化街にあるバロック調の老街は間口が狭くて奥行きが長いです。
京都の町屋もうなぎの寝床と言われていますね。
日台の「うなぎの寝床」について比較してみたいと思います。笑。
Contents
日台の「うなぎの寝床」比較

迪化街の町家は奥行きが長く、しかも途中に中庭があり最高と風通しの役割を果たしています。
間口が狭く、奥行きが深い建築物は台湾の各地の老街に見られます。
台湾の老街の建築は京都の町家とそっくりな印象を受けました。

今回京都に出没する機会がありましたので、京都の建築物と台湾の建築物を比較してみたいと思います。
京都町家の重要文化財指定の杉本屋住宅

京都町家の重要文化財指定の杉本屋住宅に行ってみました。
京都杉本屋住宅とは明治3年(1870)に建てられた築年数約150年の京町家杉本家の商家兼住居でした。
呉服屋の商家としての豪邸でした。
季節ごとの障子や葦簾(よしず)のしつらえなど、伝統美を今も残している重要文化財指定の建築物です。
お庭も美しく手入れされています。
ここには、江戸時代から継承される京町衆の伝統的な暮らしの文化が息づいています。
現在では国の重要文化財に指定されています。
残念ながら中はお写真撮影禁止ですので、画像をお見せすることはできません。
京都のうなぎの寝床とは?
京都のうなぎの寝床のような建物
さとは、以前は間口の広さに応じて税金を課せられてみたい いましたので、間口は狭く奥行きが長い作りになっていました。
杉本屋住宅は2軒分になっています。
ですので、あまり細長いという感じはしません。
杉本屋住宅は豪商だった為、おそらく税金が高くても気にしなくて、大丈夫だったのでしょうね。
杉本屋住宅二軒分の広さで、ほぼ正方形の敷地になっており、真ん中に中庭があります。
一般家庭は間口は8間でしたが杉本屋住宅は間口が16間と、二倍の広さになっています。
今日との街の区画としては正方形の街割で128間分がある1ブロックになっています。
以前普通の住宅の建て方によっては真ん中に空き地が出ました。
空間がもったいないので秀吉の時代に短冊型の道を通しました。
長さ60メートルの道に長さ30メートルの家が背中合わせになっています。
京都と台北は背中合わせの住宅と街づくりの共通点がある
このように街の1ブロックの半分ずつが背中合わせになっている住宅の街づくりは台湾も同じですね。
台湾の建物も都市部ではだいたいこのような作り方になっています。
台北の古い建物の場合は建物同士がくっつきあって建てられています。
建物と建物の間にスペースがなくお隣の建物を壊す時には隣の建物の壁から剥がすというような工事の方法です。
数件が繋がっていて、やっと道がある。という感じです。
京都の場合は建物と建物の間に非常に細い通路がありますね。
「表屋作り」と言うタイプで玄関を挟んで奥とお店

杉本屋住宅は商家ですので、「表屋作り」と言うタイプです。
玄関を挟んで右と左でお店と生活スペース「奥」と呼ばれる生活スペースが分かれています。
表玄関の右手と左手が呉服商と、奥と呼ばれる住まいに分かれいて、後ろの方にも別の門がありました。
店舗としての玄関は小さく、一般の小売のお客様相手ではなく卸屋さんでした。
ですので、店舗の間口は狭いです。
千葉県に小売店を持っていて、卸屋として商売していたそうです。
歴代のご当主は京都と千葉を行ったり来たりしていたそうです。
中には長い道中の宿場では急病では不幸にも命を落としたご当主もあったそうです。
商家の事務所の奥には洋間があります。
洋間は8代目が作ったそうです。
アールデコ調で床はコルクを使用。防音や緩衝の役割を果たしています。
天井を高くしてあり、上の方にも窓があるのですが、それは以前は二階の窓だったそうです。
吹き抜けにしたというわけですね。
他のところは昔風ですので、天井は低めでした。
家具は大阪三越特注したそうで、テーブルと椅子は今も尚使えるそうです。
季節柄お雛様展示があっていました。
一般的な五段飾りではなくて、お内裏様とお姫様の他には子供の御所人形が多かったです。
増築がされた和室には障子と雨戸でだけでガラス窓が無いそうです。
夜は雨戸を締めます。
雨の日も雨戸を締めないと障子が濡れてしまいますね。
お茶室もあります。
お茶室の壁は左官技術の進歩がわかる最高峰の技術だそうです。
とても細い柱二本だけで支えているそうです。
天井がとても高いおくどさん(台所)柱天井は高くて土足で入ります。
同線は機能的にできていました。
忙しい台所仕事ですが、中庭から一つの扉がありお台所の中が見えない様な作りになっていました。
仏間には火災から逃げる為の地下室もありました。かつての大火の経験から作られたそうです。
一旦外に出てみると、奥にはおくどさんと米蔵がありました。
杉本屋住宅
ウェブサイトはこちら
内部はお写真撮影禁止です。
入場料1500円
注意事項:靴下着用の事
時間13:00-17:00
ボランティアのガイドさんがいます。
台湾の場合は一階はほぼ全て店舗
一方台湾の場合は一階はほぼ全て店舗になっています。
住居エリアは奥の方になります。あるいは二階以上が住居エリアの場合もあります。
以前の建築は四階建てが多く、一階が店舗、二階以上が住宅というのが多かったです。
住んでいるのもご夫婦だけではなく、各階に分かれて子供夫婦が住んでいるという様な大家族が多かったです。
家督を継ぐのは長男で他の兄弟と差がありましたが、近年では法律上平等になっています。
台北では現在は少なくなりましたが、地方に行くと大家族スタイルは多いです。
台北の町家考察
台北の町家も京都の町家と同じように縦長い作りです。
レストランやカフェとしてリノベーションされているところもありますので、実際に行って中に入ることも可能です。
今回は2軒のお店をご紹介します。
よそのお店を通過して入る隠れ家的レストラン孔雀/Peacock Bistro

孔雀/Peacock Bistroは迪化街にある創作洋食料理のお店です。
おしゃれな台北っ子に人気です。
入り口がわかりにくいのですが、それもそのはず。

住所の場所にはシナモンロールがウリのカフェがあります。
そのカフェの中を通り過ぎて奥に行くと中庭があり、中庭の向こう側の扉から孔雀のレストランになっています。

よそのお店の中を通り過ぎてレストランに行くなんてありえないですが、そういう構造になっています。
ですので、カフェの方も慣れていますので、特に問題は無いようです。
なんだか飛んでる発想ですね。苦笑。
孔雀/Peacock Bistro
ウェブサイトはこちら
住所:103台北市大同區迪化街一段197號
電話:02 2557 9629
時間:11時30分~22時30分
定休日:火曜日
迪化街のカフェModern Mode & Modern Mode Café
「Modern Mode & Modern Mode Café」はなんだか外観が洋風なレトロな感じで゜す。

以前通りがかった時にカフェを探していて偶然「Modern Mode & Modern Mode Café」に入ってみることにしました。
中には西洋骨董の小物が展示販売されていました。
セピア色の空間で良い感じです。

お手洗いに行くついでに「Modern Mode & Modern Mode Café」の奥の方を見学してみました。
やはり迪化街の建築物に特有の中庭がありました。
中庭にもお席がいくつかあり、利用されているようでした。

お友達と三人でお茶しました。
「Modern Mode & Modern Mode Café」はなんだかとても落ち着けるカフェでした。

Modern Mode & Modern Mode Café
ウェブサイトはこちら
住所:103台北市大同區迪化街一段278號
電話:02 2557 1083
時間:11時30分~20時30分
京都の町家と迪化街の町家の違い
京都の町家と迪化街の町家の違いにつして考えたことを書いてみたいと思います。
亭仔脚と呼ばれるアーケード
台湾の老街、例えば迪化街の町家には亭仔脚と呼ばれるアーケードがあり、道行く人が雨に濡れたり、夏の暑さをしのげるようになっています。
台湾はは暑い国、高温多湿の国ならではの発想だと思います。
京都の町家低層階迪化街の町家は割と高い建築物
京都の町屋は一階の平屋や二階までの低層が多いが、台湾の町屋は四階までの建築物が多い。
台湾の老街は一階は必ず店舗になっている。二階以上が住宅。
京都の町家は一階が店舗が多く、奥や二階が住居スペースになっている。
建築素材の違い
京都の町家は木造建築が多い。
台湾の老街はレンガや石作りの建物がほとんど。
不動産価値
日本の一般的な建築物は建築が終わった時が一番高く、その後は値下がりしていくことが多いようです。
もちろん不動産のロケーションにもよりますが。
都市部は値上がりリしていると思います。
台湾の建築物は場所によりますが、古くても次第に値上がりしています。
これは人口密度が高いので土地の空きも少なく人口が密集していて、需要が多いためだと思われます。
台湾の老街と京都の町家の不動産比較のまとめ
かねてより台湾と日本の不動産に興味がありました。
台湾でも興味があり、約100件くらいのモデルルームを見てきました。
台湾のビルの賢徳物についてかたるのばまた別の機会にしたいと思いますが、日本とは違うところがいろいろとあります。
日本にも京都のような古いまたが各地に点在してますが、京都はまた特別な街であると2019年三月に訪問してみて再確認しました。
今回京都の町家と台湾の老街を比較してみて、今後も続けて考えて行きたいテーマの一つだと思いました。
ネット上にこのような内容はまだ少ないと思いますので、皆様のお役に立てれば幸いです。
いつもご訪問ありがとうございます。
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