ニーハオ!
Taipeijinです。
台湾に20年住んでいるTaipeijinが日本と台湾の二重国籍の子供を持っている方へニッチな情報をお届けします!
正面きっての進学情報からケモノ道迄ご紹介したいと思います。
日本と台湾の二重国籍の子供の進学問題について語ってみたいと思います。
今回は幼稚園から高校編を書いてみたいと思います。
Contents
日本と台湾の二つの国籍を持つ子供の進学問題
日本と台湾の2つの国籍がある子供たちの進学問題はどのようにしたらよいのでしょうか。
台湾人も国際結婚が多く、日本人、或いは別の外国人の配偶者がいらっしゃる方も多いですね。
ここでは親のどちらかが日本人と台湾人の場合に限定して解説していきます。
日本と台湾の二重国籍の子供の優利な点
日本と台湾の二重国籍のある子供達の優利な点と欠点はなんでしょうか?
まずはパスポートが二つあること。!
パスポートが二つあると便利ですね。
日本か台湾での留学や就職の時にビザもいりませんし。
また中国語や日本語を自然に習得したり、二つの国の理解ができますね。
生まれながらに国際化されていると言えます。
二重国籍の子供の国籍問題
まず簡単に国籍問題をご説明しますと、日本は1つの国籍しか認めていません。
国籍選択問題は書くと長くなりますので、ご自分でググってくださいね。
法務省のホームページはこちら
台湾も基本的には1つですがちょっとゆるいというか、状況によっては2つ3つ持っている方もあります。
例えば日本人の奥さんと台湾人の旦那さんが結婚してアメリカで出産した場合は子供は日本、台湾、アメリカの3つの国籍を持つことが可能です。
一般的に日本人と台湾人が国際結婚をしてできた子供の場合は日本は1つの国籍しか持てないため、日本の国籍を先に選択しておきます。
子供が生まれて、三ヶ月以内に区役所に届けます。
これは産後で忙しい時期ですので、ハードルが高いです。
日本に住んでいる家族の代理でも可能です。
日本は台湾を1つの国として認めていなくて、大陸の1部と言う考え方ですので、台湾という国の国籍離脱ができないということの書類を出せば、台湾の国籍を離脱しなくてもそのまま両方持つことができます。
台湾の国籍離脱ができないため、日本と台湾の国籍がある子供は両方の国籍があるという状態になっています。
但し22歳迄には選択しなければなりません。
その場合は日本を選択しておけば大丈夫です。
国籍選択届けは子供が15歳以上であれば本人が届出なければなりませんが、15歳未満の場合は、親が提出できます。
15歳迄は親が代理で申請できますので、出生と同時に日本国籍選択届けを出しておいても良いと思います。
15歳以上の場合は子供本人の意思でサインをします。
もし子供が日本国籍選択届けのことを知らずに、親が万が一先に亡くなったら子供の日本国籍は失効してしまうかもしれません。
そのような理由で、私は子供が小学生の時に国籍選択届けを台湾から郵便で日本の区役所に送りました。
郵送でも受理してもらえます。
というか、直接区役所に行って、よくわけのわからない担当の人に話しても、たらい回しされた友達の例もありますので、地方の区役所の人はあまり理解していないかもしれません。
過去の例が無い田舎だと国際結婚の事務処理がわかっていない場合があります。
そこで、郵便の場合は担当の人もゆっくり調べることができるという訳です。
ただし台湾が中国になってしまった場合は、中国も日本も1つの国籍しか認めていないためにどちらかを選ぶことになります。
二重国籍の子が男子の場合は日本と台湾の二重国籍でも兵役の義務は果たさなければならないので、ご注意ください。
この場合台湾国籍があっても外国人として教育を受けた場合は、全く中国語がわからないと困ると思います。
兵役を避けるために、台湾で戸籍に入れずに、日本国籍だけにしておくことも可能です。
しかしその場合は大学卒業後に台湾で、すぐに就活することはできません。
台湾の大学を卒業しても外国人は一度海外に出て、海外で2年以上の仕事の経験が無いと台湾での就活はできません。
ここが問題です。
また外国人として、就活することになるので、資本金の大きな大企業で外国人枠のある会社を探さなければなりません。
そうなると専門性も求められると思います。
というわけで、一応の二重国籍の子供達の 国籍問題についてさらっとご説明しました。
二重国籍の子供の幼稚園選び
台湾で子育てをする場合に、大体2歳位にはどの言語でどの学校に行くかを選択しなければなりません。
小学校が中国語か日本語か英語かで幼稚園選びが変わります。
日台二重国籍の子供が日本人学校を選択した場合
日本人学校の場合は2歳か3歳位から日本語の幼稚園に入れることになります。
台北にはいくつか日本語の幼稚園があります。
日本語の幼稚園は日本円で一ヶ月約30000円から100000円くらいとかなりお高いです。
日系企業の方は会社が負担してくれるところもありますね。
もし日本人学校を選んだ場合は、台北の日本人学校は中学校までしかありません。
そのため高校は日本の高校を受験するか、あるいは別の国の日本人学校を受験することになります。
例えばシンガポールなどの日本人学校の高校に行く選択肢もあります。
あるいは台湾の高校に入るという選択肢もあります。
これには外国人枠を使います。
まともに台湾の子供達と一緒に一般の受験をしてもまず無理です。
また日本人学校の中学校が終わって、突然台湾の高校に入ると中国語がかなり厳しいと思います。
その場合は中学生の時に受験勉強と並行して中国語の勉強もしなければならないと思います。
台湾の学校は日本の学校よりも英語と数学が進んでいると思います。
国民的に勉強熱心な人が多いと思います。
台北日本人学校に体験入学をさせたこともあります。
日本の小学校で使う、いろいろな備品を買う必要がありました。
また月末に入学しても一ヶ月分の授業料が発生しますのでご注意ください。
台北日本人学校
台北日本人学校のご紹介はこちら
日台二重国籍の子供の英語の学校の場合
英語の学校に進む場合には、英語の幼稚園に入れることになります。
台湾にはアメリカンスクールやインターナショナルスクールなど色々と選択肢があります。
台北以外の場所にも各都市に1つはあると思います。
学費はとても高くて、お休みが多いので、嘆いているママ友もいました。
一年で学費やその他で約100万元以上かかる場合も。(学費約80万元/年、スクールバス往復一ヶ月44000元)
台北のアメリカンスクールは高校迄あります。
英語の学校の場合も大学からは海外を受験する方がほとんどです。
アメリカンスクールでは、飛び級もできます。
但し飛び級をした場合、日本の大学を受験する場合には12年間教育を終わった年齢、18歳以上になっていなければ、日本の大学は受験資格がありません。
17歳以下では、日本の大学受験はできませんので、しばらく時間が無駄になります。
海外の英語圏の大学では飛び級は全然問題がありません。
いろいろな活動があります。舞台芸術、クラブ、政府、MUN、討論と法医学、ロボット工学など。
友達の子供さんは夏休みに東南アジアの某国にボランティアに行き、レンガで教会を建てたりしました。
台北アメリカンスクール
台北アメリカンスクールのご紹介はこちら
日台二重国籍の子供が台湾の学校の場合
次に台湾の学校に進む場合は、台湾の幼稚園に入れます。
台湾の私立の幼稚園は夫婦共働きが多いので、朝早くから夜7時か8時ぐらいまで預かってくれるところが多いです。
学区が家の近くの公立小学校付属の幼稚園は抽選です。
公立小学校付属の幼稚園は学費が安く、そのまま同級生の生徒さん達と同じ小学校に進みますので、プレスクールのような感じです。ただし定員が少ないです。
私立の幼稚園は、それなりに学費はお高いです。台湾元で10000元から20000元くらいでしようか。
でも英語等や中国語の発音記号の文字などを教えてくれます。
小学校に入学したあとも安親班という学習塾をかねているところが多いです。
晩御飯も頼めば出してもらえます。
夜八時くらいまで預かってくれます。
小学校に入ってから、台湾の発音記号や漢字を勉強するのはちょっと遅いと思います。
画数の多い漢字がありますので、小学校に上がる前には、自分の名前ぐらいは漢字ですでに書けている方が良いと思います。
学校でも発音記号を教えてもらいますが、さっさと済んでしまいますので、学齢以前に取得しておいた方が困らないと思います。
小学校の四年生くらいの時に日本統治時代の歴史について学びますが、その時の先生の対応によっては日本人の子供がいじめられることがあります。
事前に先生と日本の歴史の授業について、うちの子供は日本人なので、過去のこととして教えてもらえるようお願いしました。
先に教師とコミュニケーションをとっておいたので、先生が配慮してくれたので、うちの子供の場合はいじめられることはありませんでした。
中にはいじめられてトラウマになったお子さんの話も聞きました。
個人的には高校までは台湾で過ごし親の監督下に置いておいて、大学からは台湾か日本と言う選択肢の方が良いと思いました。
あまり年齢が下の内に子供だけで寮生活というのはちょっと心配です。
そこで幼稚園は日本語の幼稚園に入れ、年長組からは台湾の幼稚園に入れました。
学校は台湾の教育でいく方針でしたが、日本語も並行していきたいと思いました。
台北にある日本語授業校にも土曜日連れていきました。
台北日本語授業校のご紹介はこちら
夏休みには日本に帰国した際に実家の近くの小学校に体験入学をさせたりしました。
親側としても、日本と台湾の教育方法や評価の方法の違いなどが参考になりました。
各家庭によって考え方や教育方針はいろいろですので、ご家族での子供の教育方針は2歳か3歳位から考えた方がいいと思います。
また台湾の人気のある幼稚園や小学校の場合は、戸籍はその区に移して何年以上という決まりがあります。
例えば5年ぐらいはそのエリアに戸籍がないと良い学校には入れないということが起こります。
そこで台湾人は行きたい学校のあるエリアの親戚の家に子供が生まれてからすぐに戸籍を移す方もあります。
私立の幼稚園から高校迄の一環教育の学校の場合は、お受験は無いのですが抽選になります。
幼稚園から高校までの一環教育の私立の高校も人気です。
その場合は高校受験がありませんので子供に負担は少ないと思います。
ただし成績が良くないと中学から高校には行けないと思います。
台湾の学校は飛び級はなくて、成績が悪い子は「留級」という上の学年に上がれない場合があります。
いわゆる落第ですね。
そういう場合は転校する子もいます。
例えば一年生から二年生に上がる時に落第した場合は、同じ学校でもう一度一年生をするのではなく、別の学校に転校して二年生から入る。という裏技を使います。
じゃないとメンツが無いという感じです。ただし、学校のレベルは落ちます。
また高校でも単位が足りなくて卒業できない。という場合もあります。
その場合は六月の卒業後に学校に通い単位を取得します。
八月末ギリギリくらいに卒業証書をもらって大学入学手続きを終える方もいます。
それでも単位が足りない場合は卒業証書をもらえず、学歴は中卒になってしまいます。
高卒をしていなくても大学受験はできますので、大学に入って卒業すれば、高校を卒業できていなくても学歴はちゃんと大卒になります。
いろんな獣道がありますね。笑。
台湾は高校まで義務教育
台湾では12年間一貫教育として、小学校6年、中学校3年、高校3年が義務教育になっています。
ですので、国民の子供は全て高校迄は終了することになっています。
高校の学費には補助があり、公立高校の場合はとても安いです。
私立の高校の場合も台北市や新北市などから補助金が出て、安く教育を受けることができます。
また低所得者や原住民などの特別枠もあり、政府から助成金が出ますので、誰もが平等に高校まではいけるようになっています。
台湾と日本の二重国籍の子供達は選択肢が多い為に保護者も悩むことが多いです。
多国籍の子供たちはほっておいてもバイリンガルやトリリンガル/(3ヶ国語話すこと)にはなりません。
自然に多言語が話せるようにはなるかもしれませんが、書くのは勉強が必要です。
ネイティブスピーカーと同レベルを目指すなら、聞く、話す、読む、書くにはかなり勉強が必要です。
日本人だけ、台湾人だけの家庭の子供さんよりは機会に恵まれていると思いますが言語のレベルは人様々です。
できればせっかくの二重国籍を生かして、日本語も中国語もそして、オプションとして英語も身に付けられると良いと思います。
日本国内に住んでいる親以上に考えることの多い、二重国籍の教育問題なのでした。
大学受験についてはまた別に書いてみたいと思います。
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