ニーハオ!Taipeijin です。
世界遺産の白川郷にある合掌作りの村とはどのようなところなのでしょうか?
Taipeijinは始めて行く機会があり、期待で胸がワクワクしていました。
旦那の仕事関係で数日帰国しました。
東京、名古屋、岐阜、金沢とあちこちの都市をそれぞれ一泊ずつという強行軍でした。
ここでは、行ったことのなかった岐阜県の世界遺産である白川郷の合掌作りの村のことを主に書いてみたいと思います。
Contents
まずは郡上八幡
観光バスで名古屋から約2時間くらいの岐阜県郡上八幡に先に着いて、郡上踊りを見ました。
ここも古都という風情の街ですね。
その後慈恩禅寺荎草園というお寺で最高級に美しい紅葉を見ることができました。

NHKでも紅葉を紹介されたそうです。
紅葉はもうそろそろ終わりでしたが間に合いました。
郡上八幡のご紹介はこちら
紅葉の素晴らしい慈恩禅寺荎草園のご紹介はこちら
その後は白川郷へ
岐阜県大野郡白川村の荻町地区は、大小100棟余りの合掌造りが残っています。
現在でも人々の生活が営まれている集落として知られていますね。
日本の原風景のような美しい建築物の並ぶ合掌造り集落が評価され、1976年に重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。
1995年には五箇山(富山県)と共に白川郷・五箇山の合掌造り集落として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)にも登録されました。
世界遺産に登録されたことで知名度が増し、また近くまで高速道路ができたこともあり、国内外から毎年多くの観光客が訪れています。
合掌作りの村
「合掌造り」とは、木の梁を山形に組み合わせて建てられた日本独自の建築様式です。
クギなどの金具は使わずに建築されています。
外から見たその形が、まるで掌を合わせたように見えることから「合掌」造りと呼ぶようになったんですね。
合掌造りは日本ではほかの地方にも時々見られますね。
白川郷の独特な合掌作りでは「切妻合掌造り」といわれます。
屋根の雪が落ちやすくするために、屋根の両端が本を開いて立てたように三角形になっているのが特徴です。
豪雪地方の白川郷の自然条件に対応しています。
また白川郷の合掌造りは南北に面して建てられています。
風の抵抗を最小限して屋根に当たる日照量を調節して夏涼しく、冬は暖かくするためです。
合掌造りが一般的な民家と大きく違うところは、屋根裏を作業場としているところです。
昔から白川郷の人々の生活を支えたのは養蚕産業でした。
屋根裏の空間を2~4層に分け、蚕の飼育場と、絹糸を工場として使用していました。
茅葺き屋根の耐久年数は昔は50年から80年くらいはもったと言われていますが、現在では約30年周期で、屋根の葺き替えをしなければならないそうです。
屋根の補修は超高い!
屋根の補修には約1000万円くらいかかるそうです。
すごい金額ですね。
でも、9割補助金が出るそうです。それでも、100万円…。大変ですね。
合掌造りの最大の弱点は火に弱いことです。
毎年11月上旬頃、万が一の火災に備えて一斉放水の訓練が行われていますが、その放水の様子も大変に美しく一見の価値があります。
独特の結の心
白川郷では「結(ゆい)」の心を大切にしています。
「結」とは相互扶助のことです。
白川郷の生活は、昔から個々の家の助け合いと協力があってこそ成り立つものでした。
冬は雪に閉ざされてしまうので、家同士の助け合い精神が重要です。
そのため、1年を通して様々な暮らし・行事の場面で助け合いが必要とされ、白川郷ならではの相互扶助の関係が築かれました。
その「結」の心は現代にも、しっかりと引き継がれており、例えば合掌造りの茅葺屋根の吹き替えを、村中で協力しておこなっています。
白川郷のご紹介はこちら
白川郷にはいくつかの展示館があります。
その中の一つ神田屋に入ってみました。
白川郷の神田屋

入場料を支払い、中に入ります。
入場料は大人300円子供150円です。時間は9時から5時までです。
入ってすぐに思ったのは「煙い〜!」
中は囲炉裏の火がついていて、煙が充満。
これは煙の成分が屋根の防水をする役目を果たしている。昔の人の知恵なんですね。
四階建ての建物になっています。
一人しか登れない細くてとても急な階段を登ります。
一階は住居エリア
一階は広間や寝室の居住エリアです。
中央に囲炉裏があり、黒光りのする板間です。

二階は農具と農業機械のエリア
こちらも年季の入った板張りです。
様々な農具が置いてありました。
納屋の役割を果たしている二階です。


三階は養蚕のエリア
この辺りでは蚕から繭をとっていて、絹糸を作っていました。
板張りの床を歩くとちょっとギシギシと音を立てます。
その音を聞き、痩せなきゃ!と思いました!
あまり重くて、下に床が抜けたらどうしよう?って。笑。

四階から見た景色
四階はとても小さなスペースで煙の逃げ口ようの窓がありました。
3人までしか入れないスペースです。

窓から外を見るとこのような感じです。

神田屋
住所:岐阜県大野郡白川村荻町796番地
TEL:05769-6-1072
外国人観光客と世界遺産白川郷
合掌造りで有名な白川郷ですが、今回行ってみましたら外国人がほとんどでした。
白川郷に行く外国人の感想は2極化しているそうです。
1つは世界遺産と言うこともあり、とても興味を持って行っている人で日本の原点の風景に感動する人々。
もう一つは行ってみてがっかりした方の二極化です。
がっかりというとは理由は様々です。
インドネシアやフィリピンはこのような茅葺屋根の家があるから!
って作り方は全然違うと思いますが。笑。
また世界遺産の村は観光地になっていますが、普通の生活も営まれています。
村人の中には観光客が不躾に写真を撮りに来るのを嫌がっている方もいるそうです。
それで写真を撮っていて、住民に怒られた外国人観光客もいるそうです。
今回台湾からいっしょに来たツアーコンダクターの人と色々お話ししてわかったのですが。外国人目線で考えてみました。
日本人と違ってマナーを守っていなかったのかもしれませんが、そういうところで、外国人からの評価が落ちているそうです。
せっかくの世界遺産なので、ちょっと残念ですね。
日本人的にはお土産物屋さんや民宿、カフェ、食べ物屋さん以外の古民家には行かない。
朝早くや夕方以降は行かない。
騒がしくしない。
ゴミ捨て禁止などの常識を持った行動をしたいと思いますよね。
外国人観光客にとっては、一般家屋と観光地の区別はつかないのですね。
説明書きもありません。
日本人にとっての察しや常識は外国人には通用しません。
ただ道路で写真を撮っていて怒られた観光客も観光地として、連れて来られたところで、写真を撮ったら怒られるのはなぜ?
外国人にはわからないので、疑問に思いますよね。
一般住居と観光地用の建物が外国人には区別がつかないのが問題のようです。
字も読めませんし。
日本語、英語が書いてあっても、インドネシア、タイなどの別の外国語圏の観光客には読めません。
また、お土産物も漢字のわかる外国人でしたら、まだ何か想像がつくのですが、内容がなんだかわからないので、買えないそうです。
ちょっとした各国の言語の説明書きがあると良いのではないかと思いました。
世界遺産をあなたは汚すのですか?
と、ゴミ捨て禁止注意事項が書かれていましたが、日本語だけ。
これはできれば様々な外国語に翻訳したものにしたら良いのではないかと思いました。
なんだか、グローバル的に発展させたいのか、閉鎖的にしたいのか微妙な感じがしました。
合掌作りの家屋をお土産物屋さんや飲食店にしているお宅と、完全に住居のお宅との温度差があるように思いました。
白川郷が世界遺産になったことで戸惑う外国人観光客と住民の双方が、納得できる方向に向かって行くと良いのですが。
個人的にはあまり観光ズレしないことを願います。
日本の原点の風景がお土産物屋さんの街並みになってしまうと、クオリティが低くなるような気がしました。
日本の原点の美しい風景を残しながら、上手にグローバル化を目指す。という対極的な問題がうまく調和すると良いですね。