ニーハオ!台北人/Taipeijinです。
台湾国民の男子は満19歳になる年から兵役義務があります。
女性はありません。

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台湾人男性の兵役とは?
台湾の兵役は満19歳になる年から始まります。
例えば19歳になる年が2018年の7月がお誕生日でも2018年の1月1日から兵役の義務が発生します。
それからは外国への出国の制限が始まります。
兵役から逃げられないようになっています。
留学などの正当な理由があれば、延期の手続きができます。
その場合は海外の学校を卒業してから台湾に帰って兵役をします。
もし、観光で海外に行く場合は先に区役所の兵役課に申請しなくてはなりません。
旅行の場合は四カ月以内に帰国しなければなりません。
以前兵役期間が一年以上の長い時は、兵役から逃げるために海外逃亡する人もたまにいました。
36歳になるまでに台湾に帰って来なければ、兵役から逃げ切ることができます。
36歳になる前に帰ってきたら捕まって兵役です。
結構厳しいですね。
どのくらいの期間兵役に行くのか?
高校卒業して、進学しない場合は兵役課から兵役につくようにお知らせがきます。
台湾の大学に進学している場合は卒業後に兵役につくことになります。
以前は三年とか二年とか一年とかの長期間でした。
現在は四ヶ月だけの基礎訓練だけです。
国家間の緊張が少なくなるにつれ、兵役期間は短くなりました。
学歴の高い人は幹部とかそれぞれ専門の勉強をした内容により適材適所でいろんな種類があり、台湾各地に飛ばされていました。
台湾全土はもちろんのこと、離島などもです。
でも、実際何をしているかというと、中学校の守衛さんとか、コンピューターの仕事とかもあります。
毎日鉄砲担いで、ダダダダダと撃ちまくっているわけではないようです。
そのうち兵役期間はどんどん短くなり、今では4ヶ月になりました。
それでも、兵役なんて嫌ですよね?
行きたい人はあまりいません。
以前は特訓やイジメで命を失った方もいて、大問題になったことも。
今は4ヶ月の基礎訓練だけですので、危険はあまりなくなりました。
兵役に行かなくて良い人とは?
台湾男子全員とは言っても、健康診断で不合格になれば、行かなくていいんです。
太り過ぎ、痩せすぎ、扁平足なんてのもあり、視力が悪いなど。
程度によりますが、身体検査で引っかかって、替代役(約二週間)とか免兵役(兵役に行かなくて良い)の方もたくさんいらっしゃいますね。
その他に精神疾患、宗教上の主義で戦いはしない。とか、性転換したから戸籍上女性になった。とかメンタリティーの問題で兵役を免れる特殊な場合もあります。
兵役期間が以前の二年や三年の場合は兵役中に彼女に逃げられた。というかわいそうな男子が多かったそうです。
お気の毒ですね。
現在は4ヶ月ですので、待ってもらうことができるでしょうか?
と、言っても土、日は帰ってこれる時もあるそうです。
以前は兵役中はあまり帰ることもままならなかった時代もありました。
離島などに飛ばされたら台北に戻ってくるのも大変ですね。
兵役説明会現地ルポ
Taipeijinのような外国人にとっては、兵役問題はあまりピンときませんでした。
特に日本のように徴兵制度のない国に育っていると、あまり関心のない兵役制度ですね。
ある機会があり台湾の徴兵制度の説明会に入ることができました。
それで、台湾の兵役についての現地ルポをしてみたいと思います。
台北市内の某公的な場所のホールにて開催されました。
会場に集まっているのは、ほとんど高校卒、大学卒、大学院卒の19歳から35歳までの台湾籍の男子です。
もし外国籍があっても、台湾との二重国籍の場合は兵役にいかなければなりません。
台湾で兵役に服した場合は外国での兵役には行かないで良いことになっています。
これは国家秘密なので国際法に定められているらしいです。
国際法を自分で調べたわけではありませんが聞いたことがあります。
気になる方はご自分でお調べください。笑。
あらかじめ病気の人とか精神に問題がある人は除外されていますので、この場に集まってるのは健康な台湾人の兵役年齢の男子だけとなります。
軍隊に入隊するために準備すること
まずは軍に入隊するための必要な事項の説明があります。
健康保険の転出手続きや、運動靴、現金は2000元まで。など。
下着は3セットの準備になります。
衣服は迷彩色の軍服などを軍隊が提供してくれることになりますので特に持っていかなくても大丈夫です。
また髪の毛は先に切らないようにとのこと。
軍隊規定の丸坊主はとても短いので外の美容院で丸坊主にしても、もう一度刈り直しされる場合があります。
携帯没収
1番重要なことですが、携帯は使えないそうです。
没収されて保管されるそうです。
1日の中で20分だけ返してもらえるそうです。
軍の施設にはWi-Fiが無いそうです。
実際はあるんでしょうが兵隊さんには使わせないだけですね。
また充電器もありませんので、携帯充電も不可能とのこと。
ほぼ毎日ネトゲ廃人になりそうな若者から携帯を奪って健康的な生活をさせるのは良いことですね!?︎笑。
その他の身の周り品
髭剃りも持参可なのは、充電器のじゃなくって、昔からあるような手動の型のものです。
ホテルにあるような形の。
メガネはもし壊れたときにのために、予備を持参。
コンタクトレンズは消毒等ができませんし、使い捨てのも装着時間がかかったりするので、不可になります。眼鏡だけ。
あと規律正しい軍隊生活ですので腕時計も必要です。
お洗濯は外注
なんと驚いたことに洗濯ものは毎日業者に送って、高温で消毒してくれるそうです。
高温で消毒って?と思いましたが、水虫とか皮膚病の蔓延を防ぐためでしょうか?
ってそれしか考えられません。
費用は別料金になりますが洗濯は業者って良いですね。
持参可能金額2000元の中から支払うそうです。
でも下着と靴下は自分で洗わなければならないそうです。
電話連絡は20分
夜には20分から30分間だけ家族などに電話をする時間があります。
彼女がいる人は彼女に電話するだけで、時間切れになるのではないかと思います。
携帯はwifiが無いので、電話機能しか使えません。
そのためにテレホンカードを1枚渡してくれるそうです
公衆電話での電話になります。
たぶん長蛇の列でしょうね。
100元入りの電話カードをくれるそうです。
どんな仕事をするのか
4ヶ月の軍隊生活の中で最初の2ヶ月は基礎訓練で、後は抽選により後半2ヶ月は別のところに配属になります。
台湾全国、離島まで、どこに配属になるかはわからないそうです。
各自の長所を生かした仕事をするような場合もあります。
例えばコンピューターが得意な人はコンピューターの仕事等です。
外国語が得意な人はそのようなところに派遣されるらしいです。
お給料がもらえる
兵役生活では健康保険等の場所も国のになりますので個人で支払うのではなくて、国が払うことになります。
また少ないですがお給料も1ヵ月分ずついただけるそうです。
金額は不明です。
現在の基礎訓練はものすごく厳しいとか閉鎖的、あるいは秘密とかはあまりないので、ほとんどキャンプとかジムに行くような感じがします。
今は割と楽な軍隊生活
以前の兵役生活では訓練中に死者が出たりしましたので、社会的な問題になりました。
以前は閉鎖的でしたけれども、現在は割と開放的になっています。
体調が悪い場合などは気分が悪くなったらお知らせすれば、お休みすることができます。
夏場の暑い日は31度を超えると屋外てでも活動は中止になります。
7月。8月の台湾では毎日35度くらいありますので、毎日中止なら何をするんでしょうね。
また以前はいじめもありましたが現在ではオープンになっていますので、改善されています。
軍隊生活でもお休みがあります。
大体週休2日制になっていて、国民の連休の場合は同じように連休を取ることができます。
離島などの場所によっては帰ってくるのが不便な場合は帰ってこない時もあるかもしれませんが、概ね週休2日制で一度自宅に帰れると思います。
昔と比べれば格段に いこごち良さそうな兵役生活ですが、携帯を見るのも制限されている軍隊生活なので、ストレスたまるでしょうね。
健康的なごはんが無料で提供されます。
美味しいかどうかは別として。笑。
現在の兵役って、いったいどこと戦うことが想定されているのでしょうか?
実際の戦争も昔の戦争のように突撃〜!ではなくなっていると思います。
男らしくなる軍隊生活
この兵役の方達が現在一番活躍しているのは天災の時でしょうか。
台風の前に洪水が起きないように土嚢を積んだり、警備とか、地震の時の復旧作業とか日本でいえば自衛隊の方のお仕事に似ています。
中正紀念堂や忠烈祠の儀仗兵も兵隊さんの中から身長、体重、外観で選ばれた方々です。
観光客のためでもある兵隊さんなのでした。
この兵役により軍隊生活でたくましくなって帰って来るので、台湾男性は男らしい感じがしました。
ある台湾人男子がつぶやいていました。
「なぜ台湾人女性は兵役に行かなくていいんだろう?
台湾は女性の方が強いのに。」と。
真実をついているような気がしました。爆笑。
軍隊生活は台湾社会にどのような影響があるのか?
また兵役ではいろんな人と出会う機会があります。
台湾も見えない階級社会的な環境があります。
いろんな人たちと出会い、同じ釜の飯を食べるという連帯感から、普通なら友達にならないような人と友達になったりします。
うちの旦那の友達でガラの悪い人が何人かいるのですが、どこで知り合ったの?と、聞くと全部軍隊の友達でした。笑。
そういう出会いも台湾の経済生活を活性化していく手助けになっているように思います。
仕事上での人脈作りにも役立っていると思います。
仕事を始める上での人脈作りや新たなビジネスのきっかけになることもあります。
大企業の御曹司や将来の大学教授やヤクザやニートなどか一緒くたに寄せなべのように生活する軍隊生活では、それぞれの人が得るものは大きいと想像されます。
軍隊生活の前と後では性格が変わる人もいるそうです。
内向的だったのに、明るくなった。とか、明るかったのに、暗くなって帰ってきたとか。
昔は兵隊に行って一人前。
女性たちは結婚の相手の男性も兵隊に行ったかどうか確認している時代もありました。
もし行っていない場合は身体的に何か問題があるからです。
現在ではそんなことも無くなりました。
どちらかというと、扁平足で兵役行けなかった。というと、ラッキーでしたね。と言われます。
台湾人男性と女性の就活の明暗
台湾人女性は兵役がありませんので、学校を卒業するとすぐに仕事を始めることができます。
台湾人男性は兵役に行く時期もそれぞれ違うので、就職時期もそれぞれです。
台湾の企業に会社説明会がなく、一斉の就活が行われないのは、兵役の問題が絡んでいる為だと思います。
若い男性は会社の面接の際に兵役が終わったかどうか、必ず聞かれます。
兵役待機中は正社員は多分無理です。
会社としては兵役が終わっていないと、いつ仕事を中断されるかわからないからです。
自分で自営業をする場合もやはり兵役を終わった方が良いですね。
資格がいる職種や業種によっては退役証明書がいる場合があります。
日系企業の面接担当の方も台湾人男性を雇う場合は、必ず兵役のことを確認する方が良いと思いますよ。
まとめ
日本人には過去のものとなった軍人の生活で、兵役もないのでピンと来ないと思います。
台湾ではテレビドラマ「新兵日記」や「女兵日記」などの軍隊生活ものがとても人気があります。
また見知らぬ男性同士でも兵役の配属先の話などで、共通の話題が持てて、初対面でもいきなり仲良くなったりします。
いろんな他業種の知り合いや人脈も広がり、台湾の社会にも多大な影響を与えていると思います。
様々なビジネスの現場でも使える人脈作りになっていることもありますね。
台湾の男性は将来の進路にまでも大きな影響がある兵役問題なのでした。
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